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朝に萌を聞かば 夕に悶え記すとも可なり
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ブームや萌えには波がある私ですが、今は本が読みたくて読みたくてたまらない衝動に鼻息を荒くしております。
花粉が入る隙を与えないぞ!
花粉症じゃないけど!
きっと今、鼻がずるずるなのは、風邪よね★

近所の本屋さんが、岩●文庫を置かなくなったようでしょんぼりです。
うひゃー、困ったなあ。
言うほど読まないけど、其処に文学の匂いを嗅ぎ取るだけで、ドキドキしたものなのになあ。

半年前に見たblogで書かれていた本を偶然発見して、ついつい買っちゃいました。
blogを読んだ当時は、「いつか読みたい」とぼんやり思ったものの翌日には、すっかり忘れていまして。
今の今まで記憶の底に埋もれていまして。
タイトルと眼があった瞬間、当時の想いとか記憶とかぶあっと思い出しました。
「そうそう。タイトルを見た時に赤とか緑を連想させて、部長とか係長とか役職名がついてたんだよ! 台詞にきゅんとしたんだよな・・・・・・」

それは、植えていたのを忘れていた種が、時期をみて「ここだよここー」と双葉を主張する感じに似ているかも?
土色の中で、ぱっと其処だけ鮮やかな黄緑色が現れたような。

人間でいうとあれかな。
ちょっと話して、二度と会わないかもなーと思っていた知人と偶然再会して
「あ!」
「あ! お久しぶりです!」
みたいな。
印象とか何となくこんな話したなぁってのは覚えてるんですけど、名前がわからない(笑)

面白そうだと思った本の題名や作者も、その時に感じた事は思い出しても中々本屋で見つけられない。

あ・・・・・・今日は、フ●ルマーの定理と萩原●太郎の本が欲しかったんだっけ?

最後の夕陽が、闇を切り裂くように帝都を差す。
糞っ、眩しい。
何で夕方があるんだよ。
昼も朝もなくていい。
夜だけで十分だ。
享楽に身も心も踊り狂う夜だけが欲しい。

光線が眼に痛くて顔をしかめると、包帯を巻いた辺りが擦れて痒い。
布の上から掻いたところで、一向にその痒みはとれない。
「邪魔だ糞っ」
頭に手を伸ばした鳴海に、雷堂は一瞥を投げた。
「・・・・・・外すな。大人しくしてろ」
「お前こそ黙れ。包帯なんてしてても、口説く為の小道具にしかならねぇよ。今は、そんな気にもならねぇから尚更いらねぇ。俺の動きを妨げるな。痒い」
「怪我を治す為だ。どちらにしろお前に有利で、好意的だぞ」
「楽しくもない。気持ちよくもない」
「包帯をとる頃には、楽しくなるさ」
鳴海と距離を置いて歩いていた雷堂が、隣に来る。
その自然な動作に、言葉よりもむず痒い気がして、一層、包帯に手をやった。

「・・・・・・理由、気になるか」
「ん?」
「俺の頭」
「それは、生まれつきのうねりなのか?」
「そうじゃねぇよ! 怪我だよ怪我!」
「別に」
「ま、そうだよな」
「動揺しただろう?」
「別に」
「話したいのか?」
「別に」
「意地になっている」
くすりと笑う書生が、憎たらしい。
「絶対に教えてやらないからな!」
「ま、そうだろうな」
「・・・・・・嘘だと思ってるだろ?」
「別に」
「・・・・・・包帯をとる前に、楽しんでやる」
「ほう」

「たっぷりとお前で楽しんでやるよ! 朝も夜も関係なしにな!」







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