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朝に萌を聞かば 夕に悶え記すとも可なり
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忘れてた!
今日、日曜日じゃん!
日曜日ってことは、近所のお店は諸々閉まってるよ!
その次に近い店は、往復1時間?
かーやってられまセン!
1時間あったら小ネタ書くわボケー!

・・・・・・ということで、スリッパ買えてません。
で、小ネタ書きましたv
英語でoverprotect.
過保護と云われてきれるゴウトにゃん。
叱るのにも体力・気力・ちょい愛情だか憎しみがいるのになぁ。
乙女な人々。
ミイラとりがミイラ。








「ライドウ、腰がひけてるぞ!」
「かーっ! だからそこの詠唱は、」
「口の端に米粒がついてるぞ! ちゃんと食べろ!」

「ゴウトにゃん、五月蠅いよ」
「鳴海。お前には云ってない」
「もう、隣にいたら聞こえるでしょー」
麗らかな午後の事務所で、珍しく食卓を囲んだと思えば、これだ。
ゴウトがライドウに檄を飛ばし、ライドウは、ぼんやりとそれに頷く。
鳴海は、適当に受け流して聞いていたが、今日は二日酔いで頭が痛いし、毎日説教を聞くのは、いい加減飽きてきた。

「ご飯時にいちゃつくのは止めてよね」
「卑猥な事を云うな。俺は目付役として此奴を躾けねばならんのだ」
「でもね。ちょっと過保護じゃない?」
「はぁ!?」
「ライドウも、もう十七よ? そんなに云わなくてもいいんじゃない? 里ではお坊ちゃんか、王子様だったかもしれないけどさ。あんまり構い過ぎると」
「俺は云いたくて云ってるんじゃない! 此奴が云わせるようなことをしてるんだ!」
「だーかーらー」
「・・・・・・すみません、ゴウト」
ことり、と茶碗を置いて、ライドウは翠玉を見つめる。
「僕、もっと頑張りますから。これからも、ご指導下さい」
「だったら一度云われたことは、直せ! 毎日云わせるな!」
「五月蠅い! 今度喋ったら、二人ともベッドに縛り付けるからなー!」
「ライドウ、頬染めるな! つーかいい加減、口の米粒とれよ!」
「はいゴウトお手つき! お前、今日は寝かせねーぞ!」
「はっ!? つい反射で」
「ほら行くぞ!」
「ゴウト! 今日は僕と修行でしょう!?」
「莫迦! ライドウ、お前まで喋ったら・・・・・・!」
「ようし分かった! お前等、とことん喘がせてやらぁ!」






何て手間のかかる奴なんだ。
鳴海の魔の手をくぐり抜けてきたゴウトは、ふらふらと町を彷徨う。
よく考えれば、鳴海の云うことを真に受けてベッドに直行などしなくてよかったのだ。
俺としたことが。
熱くなると、ついつい流されそうになる。
ひらり、と隣の屋根に飛び移り、紅くなりそうな頬を風で冷やす。

人混みを歩くのは、厭な気分だったので、屋根から屋根へ気儘な散歩である。

訪れた夜を辷り、落ち着く先を探せば、銀楼閣に辿り着いて。
この場所に慣れ始めている自分に、苦笑した。
それにしても、十四代目は何とかならないのだろうか。
歴代のライドウの中でも、一二を争う才能と向上心を持っている筈なのに、集中力に欠ける時がある。
癖が抜けないというか。
里からの初期情報によれば、そのような報告はなかった筈だが。
帝都に来てから何かが狂ったのか、正常に動きだしたのか。

克己心が足りんのか?
しかし、何の・・・・・・?


「貴様、その手を離さんか!」
不意の怒声に、ゴウトは固まった。
「厭です無理です貴方えろいです」
この声は、云わずもがな。
お相手は、雷堂か。
「阿呆か! 退け! ゴウト殿に告げ口するぞ!」
「え・・・・・・貴方、三ぴ」
「黙れ腐れ莫迦がー!」
苦労を掛ける・・・・・・。
壁伝いに、ゴウトは窓の下へ身を潜ませる。

「貴方の傍にいたいですが、僕はゴウトが好きなのです」
え?
「淫乱が。我のいないところで、その不穏分子を発揮しろ」
「僕は我が儘なのです」
「はん」
「貴方が、ゴウトに手を出したら許しませんから」
「・・・・・・」
その間は、何だ、雷堂。
「貴様は、好きな者ほど虐めたいのか?」
「虐めるだなんて・・・・・・僕の為に一生懸命な彼が好きなのです。だから、ついつい彼に見とれるというか、隙を見せれば注意してくれるのではないかなと。熱く激しく。つんつんされるのも、快感ですけれど」
「ゴウト殿は知っているのか?」
「普段は僕、しおらしくしてますから」
どこがだー!
「告白するのは、もう少し後でもいいかな、なんて」
「帰れ変態」
「貴方のそのような所も好きですよ」
「嫌いの間違いでは?」
「両方です」
「最悪だ」
「逃れられませんから諦めて甘受してくださいね」
「その手には乗るものかー!」
がたがた、ばたばた、ぎしっぎしっ。

しーん。

静まりかえった一室に、何となく想像がついたゴウトは、屋上へ跳躍する。

ふあっと欠伸を一つ。

―――ゴウトが好きなのです。
―――ゴウトに手を出したら許しませんから。

蘇る声に、ゴウトはむず痒くなる。
何だよ。
熱く激しくなってるのは、お前だろうが。
隙を見せたら注意してくれるかもだと?
当たり前だろうが・・・・・・。
じゃあ、明日からは、隙を見せても黙っておくか。
あれ、でも、つんつんされるのも快感とか云ってたか?

糞! どうすりゃいいんだあの阿呆を!

こうなったら、彼奴を俺なしには生きられないように教育して・・・・・・!?
って違うわ!

思わず毛繕いを始めた自分に、落ち着け! と言い聞かせる。

ようするに、だ。
彼奴の恋心と乙女回路をどうにかすればいいんだよ。
よしっ! 明日から、更に厳しく指導してやるぞ!
指導だからな! 別に俺が彼奴を構いたいわけじゃないぞ!
俺は、目付なんだから!
過保護じゃなくて、助言だよ助言!
最高のライドウになりたいと願う彼奴に、愛ある鞭をふるう感じ!?
SMじゃないからな!
恋でもないからな!

くっ・・・・・・。
顔が熱くなるのは熱血指導で興奮してるだけだからな!

明日からの修行を楽しみにしておけよ、ライドウ!




月に向かってゴウトは、鳴いた。

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